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疫病と美術

『日曜美術館』という番組。今回は「疫病をこえて」ということで視聴。

 

新型コロナ以上に恐ろしい疫病がこれまで何度も世界を襲っています。それに対する人の営みが納得できました。番組の内容に関してはきちんと紹介されているこちらのブログをどうぞ。→  

 

ウィルスは40億年以上、進化し生き続けていますが、人類の歴史はたかだか400万年前。人間は自然や微生物に生かされている存在。戦いや災害、感染症により理不尽と思える死とは隣り合わせ。病と闘うよりも、共に生きていくという考えはちょっと昔には当たり前でした。「情報や知識が溢れている」と思い込んでいる現代は、本当は井の中の蛙ではないでしょうか。

 

美術に残る、美しい鬼や髑髏として描かれる「疫病、死」。

 

・死や恐れを形として表して安心感を得る

・闇が深いほど光を希求する

・願いの大きさが美しさを求める

 

美しさを求めること、それはどう生きるか、死をどう捉えるかにつながっています。音や線や色を紡ぐ時、どう生きるか、を考え尽くさねばならないのです。

 

パニックにより悪意やデマ、疑心など、人間の心の汚い側面も噴き出します。その闇に光を見つけていくことが生きることであり、伝えるべきことだと考えさせられました。