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音楽の旅

コロナ禍ではありますが、様々な活動は粛々と続けられるようになりました。演奏会も大きな責任を感じながら少しずつ再開されています。今回はちょうど昨年予定していたコンサートの順延公演。日常のありがたさを感じます。

 

「歌で巡るフランスの旅 世界の旅」フランス歌曲(フランス語の詩に作曲された歌曲)で世界の民謡を集めた企画。フランスの地方の民謡や地中海沿岸、ヘブライなど..音楽もその土地風なものです。民謡とは芸術家が趣向や芸をこらした作品ではなく、普段の民衆の生活から生まれ、伝承されてきたメロディーや、人々の思いを率直に描いた内容です。それを編纂、研究する作曲家は多く、民謡のメロディーや感情をより抽出し、洗練した音楽が集まりました。

 

私はたまぴあ声楽科の咲恵先生とコルシカの民謡、椿本実加さんとヘブライの歌を演奏。素晴らしいホール、身体と声を鍛錬で作り上げた歌い手の二人と楽しいひと時をもつことができました。改めて、音楽は空気の振動が身体を通っていくものであり、一瞬で消えるけれど、心に残るものがあることを感じました。オンライン全盛ではありますが、やはりリアルな音楽は必要です。