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渡仏旅行記 1

2週間のお休みをいただき、フランスでの夏期講習へ行ってきました。「一体2週間も外国で何やってたの?」と不審な方も多いかと思いますので、旅行記を綴ってみます。

 

1 出発-シンガポール乗り継ぎ

 

昨年は飛行機のチケットを買ったものの、泣く泣くキャンセル。今回も第七波が収まらない中でしたが、身近で海外の知人が行き来したり、行政も緩和方向なのでとにかく出発。心配なのは飛行機の道中と帰国時の入国審査。

 

希望を託して2月に購入した飛行機は金額こそ安かったですが、途中シンガポールでの乗り継ぎ時間が19時間!コロナの最中、街にも出られないし、空港内のトランジットホテルで籠るつもり...が、行ってみるとほぼみんなノーマスク。予防としてイベルメクチンを服用していた強気もあって(効果の真偽は定かではありません)、思い切って街中へ出ることにしました。

 

ダメもとでシンガポール人の友人に連絡したらすぐに会えることに。地元のランチ、植物園、巨大モールへ案内してもらいました。シンガポールはほぼ中国人の国ですが、ビジネスが盛んで多国籍の人が在住しています。観光都市としても国が十分に力を注いでいるのが感じられます。美しい街並み、巨大で、超一流のブランド、企業が集まっており、圧倒されました。ジャングルのような自然も守られており、訪れた植物園も圧巻。どこも噴水や滝を引き込んだ建築で、風水によると「水の流れるところに金運が流れ込む」という中国の思想だそうです。あるショッピングモールでは運河とゴンドラまでありました。

 

友人のガイドのおかげで3万歩歩いて、そのまま帰国しても良いくらい充実した観光でした。シンガポールでのマスク着用率は8割程度。気温は34,35度くらいでしょうか。日本より陽射しが厳しいですが、どこもクーラーがガンガン効いているのでなんとか凌げます。友人によるとシンガポールには冬はなく、一年中半袖だそうです。

 

 

2 フランスへ

 

シンガポールの真夜中にフランスへ12時間のフライト。夜中1時の出発なので機内は爆睡状態。着いたらフランスもちょうど朝でした。機内食が出ず、ちょっと残念。空港でパートナーのスウェーデン人の歌い手、Minnaと合流し講習の行われるToursという街へ。講習では歌い手とピアニスト、ペアでフランス語の詩の歌曲を勉強します。

 

フランスの詩は日本の和歌、俳句のように韻律が定められ、その語調の制限の中に自然や感情が詰め込まれ、時代の歴史や思想、政治が色濃く反映されます。今年のテーマは「レ・ミゼラブル」「ノートルダムの鐘」で知られるヴィクトル・ユゴー、フランス音楽の祖と言われる作曲家フランク、そして近代作曲家プーランクの曲です。ユゴー、フランクは19世紀後半に活躍したので古典的な曲が多いのですが(日本で言うと江戸時代末期ごろ)、講習では現代作曲家に委嘱し、ユゴーの詩に曲をつけた新曲も課題になっています。最低12曲を10日間で学び、コンサートで披露します。